みなさま、こんにちは。
リフォート特別講師 管理栄養士/ダイエット心理士(R)プロの渡辺亜里夏です。
まだまだダイエットの主流は「糖質制限」だと思われている方も多く、糖質=とる必要がないものというイメージが強い方も多いかと思います。
確かに糖質をオフすることで急速に体重を落としていくことはできます。
ただ、パーソナルトレーナーとして活動する方であれば、三大栄養素がそれぞれどんなはたらきをしているのかを知っておくこと、そのうえでなぜ糖質制限をすすめるのか自分なりの理由を持つことを大切にしていただきたいなと思っています。
そこで今回は、三大栄養素のはたらきもしっかり学んだ上で指導をしていけるような知識をお伝えしたいと思います(^^♪
トレーニングをする方が特に意識をしてとるのが、筋肉をつくる重要な構成成分でもある「たんぱく質」ですよね。プロテイン女子なんていう言葉も聞かれるようになり、プロテインへの意識の高まりを感じつつあります。
たんぱく質のはたらきは、筋肉以外の内臓や髪の毛や皮ふといった身体の組織をつくるというのが主なはたらきです。
また、酵素やホルモンといった体の調整をする物質としても働いています。
たんぱく質は、三大栄養素といわれている主要栄養素なのに、脂肪や炭水化物のように体内に蓄えておく臓器がありません。
そのため、体の中でたんぱく質が枯渇した場合は、筋肉を分解して身体に栄養を供給するようになっています。
せっかく鍛えてきた筋肉が減らないようにするためにも、体の組織を健やかに保つためにも、日々の食事等でこまめなたんぱく質の摂取を心がけましょう。
糖質と同様、ダイエットしたい人にとっては悪者とされる脂質(脂肪)ですが、身体にとっては重要なはたらきを持っています。
1.三大栄養素のうち最も大きなエネルギー源になる。
2.体の細胞膜の成分やホルモンの材料などになる。
3.油脂に溶ける脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・Kなど)の吸収を助ける。
そのため、脂質が不足するとホルモンの合成や脂溶性ビタミンの吸収がスムーズにできず、肌が炎症を起こしたり、発育障害につながったりということもあります。
ダイエット時には、制限しがちな脂質ですが、過度な制限をするのではなく、必要な量と質を意識してとることが大切ですね。
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3.炭水化物
糖質制限というと全ての炭水化物を制限しないと!と思われている方もいらっしゃると思いますが、炭水化物といった場合、すべてが糖質を示しているわけではないってご存じですか?
市販の食品の裏には、炭水化物と表記がありますが、これは「糖質」と「食物繊維」の合計で表されたものなんです。
炭水化物のうち「糖質」は、体の主要なエネルギー源としてはたらきます。
特に脳では血液中の糖質(ブドウ糖)が主なエネルギー源となるので、極端な制限は脳の活動に影響を及ぼす可能性があります。
糖質制限を推奨される方の中には、糖質が枯渇した場合には、ケトン体が脳のエネルギー源となるから大丈夫という方もいますが、赤血球のエネルギー源はブドウ糖のみと言われているため、健康な体を維持するためにも、過度な制限はしないほうがいいでしょう。
体の中で主なエネルギー源となる糖質ですが、すぐ使う以上に食べた分は、中性脂肪となって蓄積されてしまいます。
そのために糖質をコントロールすることが身体の脂肪量を減らすことにつながります。
適度な量でコントロールできればいいのですが、過剰なエネルギー不足の状態が続くことで、身体は省エネモードになり、ダイエットの効果が出にくくなる可能性もあります。
そのため、お客様に適したエネルギー量を把握したうえで、食事のアドバイスを行えるといいですね!
本日のまとめ
糖質制限は短期間で結果が出る魅力的な方法だ!と取り入れるトレーナーさんは多いと思います。
ですが、三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のはたらきをしっかりと知って、自分なりの理由を持ったうえで提案できるようになっていただけたら幸いです!
1.たんぱく質:筋肉以外の内臓や髪の毛や皮ふといった身体の組織をつくるはたらき
2.脂質:エネルギー源のほかにホルモンの合成や脂溶性ビタミンの吸収をサポートするはたらき
3.糖質:体のさまざまな器官においても主要なエネルギー源となるはたらき
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^)/
管理栄養士 渡辺亜里夏
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