みなさま、こんにちは。
リフォート特別講師 管理栄養士/ダイエット心理士(R)プロの渡辺亜里夏です。
「腸活」「菌活」のブームとともに注目され始め、最近はプラントベース(主に、植物由来の食べ物を中心とする食事法)の人たちの間でも大ブームの発酵食品。
日本人には、味噌・醤油・ぬか漬けなどなじみの深い発酵食品ですが、海外ではキヌア・チアシード・クコの実などと並んで、「スーパーフード」と言われるくらい健康や美容に良いと注目の食材なんです。
そこで、今回は改めて発酵食品がなぜ健康に良いといわれているのか?とり入れることでどんなメリットがあるのか?を改めてご紹介できたらと思います(^^♪
発酵食品はもともと、善玉菌をとり入れることで体にさまざまな健康効果を与えてくれるといわれていますが、実はそれだけではないんです。
少し前に塩麹で肉などの食材を漬け込んでおくと、より美味しく食べられるということで塩麴がとても話題になりました。
これは、塩麹に含まれる酵素の働きで肉のたんぱく質が分解されて、アミノ酸を多く含むようになったことで、まろやかな味わいやうまみが形成されているからなのですが、酵素の働きにより分解されたたんぱく質は体にとり入れやすい状態に変化しているので、美味しくなり、体にも吸収されやすいという一石二鳥の効果があったのです。
それに加えて、前述したような腸内の善玉菌のはたらきで、ビタミンB群やミネラルといった栄養素の吸収をサポートするビタミンKの生成を促してくれますし、腸内環境が整っていることで腸の吸収力も高めることができるので、栄養素の利用効率も上がります。
なので、発酵食品を日常的にとり入れることは、栄養素を体に取り入れるサポートになり、良質な栄養素をとり入れられるようになるので、結果的に健康づくりができるといわれています。
発酵食品は、「微生物(菌)」が食材を発酵することによってつくられるのですが、その過程の中で菌たちが新しく栄養素を作りだしながら活動しているため、食品の栄養価が発酵により上がるものが多くあります。
例えば、ゆでた大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍、葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く含まれています。
また、発酵の過程で原料となる大豆には存在していない「ナットウキナーゼ」という血栓を溶かすはたらきのある酵素も生成されます。
そのため、発酵食品をとり入れることで、もともとの食材よりも栄養価が高くなり、プラスの健康効果が期待できるということになります。
現代人のライフスタイルは、悪玉菌の増えやすい食生活といわれており、
●お肉などの動物性たんぱく質の摂取量が多い
●野菜の摂取量が少ない
●朝食を抜きがち、食事の時間が不規則
●寝不足
●ストレスが多い生活を送っている
といったことで、腸内環境のバランスは悪玉菌優位に傾きがちです。
理想のバランスとしては、善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1の割合なので、悪玉菌の増えやすい生活を抑えつつ、発酵食品で善玉菌をとり入れていけるといいですね。
腸内環境のバランスが整うことでのメリットは、
●体の老廃物がスムーズに排泄されるので、太りにくい身体になる
●ストレスを感じにくくなる
●免疫機能の調整が上手になり、アレルギー反応が起こりにくくなる
といったことがあげられます。
あらためて発酵食品をとりいれるメリットをまとめてみましたが、いかがでしたか?
まだまだ免疫力を高めて生活する必要はあるので、発酵食品を日常的にとり入れる生活を意識できるといいですね。
1.栄養素の吸収をサポートする
2.栄養価がアップする
3.腸内の善玉菌が増える
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^)/
管理栄養士 渡辺亜里夏
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